◆経営をデジタルの力で変革すること
DXには下記の「3つの段階」があります
①手書きで作っていた請求書をExcelで作る、といったレベルのアナログ業務のスポットデジタル化(デジタイゼーション)
②経理業務をクラウドシステム導入により刷新するなど、チームや組織全体の業務フロー全体のデジタル化(デジタライゼーション)
③デジタライゼーションの進んだ組織内で、将来に渡り継続してデジタル活用力を持った社員が活発なイノベーションを起こすことのできる環境を創り上げること(デジタルサクセッション)
◆DX推進を成功させるには
DXには進め方の順番があります。順番を間違う、または順番を明確に説明できない状態で推進することで、ただ現場に混乱を生むだけの失敗事例となってしまいます。順番は当社オリジナルではなく、基本はどの企業での進め方は同じです。順番を入れ替えたり、分析せず順番を飛ばして進めてしまうと、必ず後で綻びが見つかり、中途半端なDX組織をまたイチから分析しなおし、リスタートしなければいけなくなってしまいます。
【DXの進め方(オンギガンツDX教習所プログラム導入時の例)】
◆DXが成功した組織とは
単純にデジタル活用能力が高い人材が活躍する、ではなく「組織変革をチャンスと捉え、デジタル活用力を伸ばし、自身の仕事をより良いものにしようと努力できる社員」=”組織内イノベーター”が誕生する環境に近付いた時、初めてDXが成功したと言えます。
ただ、単純にデジタイゼーションをやってみる、またはクラウドシステムを一つ入れてまずはデジタライゼーションから取り掛かることも、DXの第一歩です。
いきなりDXを目指し推進チームと現場社員の”心の乖離”が起こることのないよう、まずは現状分析のための診断からスタートし、現状のレベルに合ったところからスタートすることが大切です。
◆DXにはデジタル活用人材が評価される制度構築も必要
デジタルツールを上手く使いこなし、想定以上の成果を創出する社員が現れた時、その社員を評価する仕組みがなければ、その組織イノベーターの素質がある社員は「もっと活躍できる環境が欲しい」と、別の働き場所を求めるようになってしまいます。
◆まずは社員全員が最低水準のデジタル知識を身に付けよう
優秀な人材のみが勉強しても、他の社員との能力差と意識差により、組織は弱体化するばかりです。最低水準の共通言語を持つことで、組織への置いてけぼり感は払拭され、加えて(無意識にせよ)優秀な社員の足を引っ張ることもなくなります。ただ、「知識を付けさせるため」だけに無理矢理研修させるのではなく、「教育水準を上げる理由」を明確に伝え、習得への自発性を高めることが大切です。組織の変革に伴う社員全員のレベルアップ(デジタル力の習得)がなければ、変革後の組織で”ガラパゴス社員”になってしまう、という危機感を抱いてもらうことで、会社の本気度を示すこともできます。
DX推進は、副次効果として組織に隠れている”ずるい社員”や”会社と相性が悪い社員”を明確にします。DX後の組織で活躍する人材となるのかは社員の意思次第。会社の変革をポジティブに捉える社内メンバーでチームを組み、活力あるDX推進プロジェクトを創り上げましょう。